VON ARDENNEがレニンゲンの新しいボッシュ研究キャンパスのためにスパッタクラスターシステムを提供しました。CS500SIは高度にフレキシブルな7室のチャンバーを持つクラスターシステムです。このシステムは、顧客特有の基板の処理をRFプラズマエッチング、DC、RF、イオンビームスパッタリングによって行うのに適しています。RFプラズマエッチングとマグネトロンスパッタリングプロセスはプロセスダウンモードで実行されます。
このシステムは研究・開発の特殊な要件のために設計されています。様々なコーティング材を並行して使用できるようにし、複雑な多層膜構造の生産を可能にします。モジュール設計は、変化していく技術的要求にシステムを柔軟に調節し、将来、新しいレイヤーテクノロジーを統合することを可能にします。
ボッシュはCS500SIを主としてMEMSセンサーの開発に使用する予定です。微小電気機械システム (MEMS) は例えば自動車産業における様々なセンサーに必要です。
複数のプロセスチャンバーを持つシステムのクラスターデザインにより、非常に多くの異なる材料の製膜が可能になります。マグネトロンの共焦点配列によりシステムの柔軟性も向上します。それによって、複数のマグネトロンを使った同じ、または異なる材料の個別、または並行した製膜をわずか1つのプロセスチャンバー内で行うことが可能になります。基板ホルダーおよびその幾何学配列にVON ARDENNEマグネトロンが最適に調節されているので、最高の層特性が保証されています。
接点層の作成に必要な金属の製膜は個別のプロセスチャンバーで行われます。もう1つのプロセスチャンバーは単に絶縁体や透明導電層 (TCO) のようなセラミック材のスパッタリングに役立つのみです。第3のプロセスチャンバーは反応性製膜のために取ってあります。
特殊な、非常に密で高精度の多層膜構造のためにターゲットリボルバー(多数の材料用)付きのイオンビームスパッタリングチャンバーがシステムに統合されました。さらに、補助イオンビーム源により、クラスターシステムの使用範囲が広くなります。特定の温度制御やBIAS処理のような基板の前処理および後処理に関するその他の機能によって、この研究システムは完璧なものになっています。
CS500SIは1996年以来、緊密な関係を保ってきた両社にとって新たなマイルストーンになります。ボッシュの研究・先行開発部門向けに特別設計したコーティングシステムとしてはすでに3台目になります。VON ARDENNEはボッシュの次世代製品の開発の基礎を自社の装置ソリューションによって提供できたことを誇りに思います。